エセエリートによる日々の考察

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「外は白い雪の夜」概論。

エセエリートです。

 

言わずと知れた名曲について。

 

「外は白い雪の夜」 

外は白い雪の夜

外は白い雪の夜

  • 吉田拓郎
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

歌:吉田拓郎

作詞:松本隆

作曲:吉田拓郎

 

是非一度聞いてほしい。

 

2018122日、東京に大雪が降った。東京で雪が降ると、いつも思い出すのは爆笑問題田中さんであり、吉田拓郎の「外は白い雪の夜」だ。

言わずと知れたなんて書いたのは全日本国民に対するアプローチであり、30手前の人は言わないと知らないって人が大多数だろう。

 

 

 

爆笑問題カーボーイという深夜ラジオが好きだ。芸人とラジオがやりたい、と言って、マツコ・デラックスのレギュラー化をやんわり断るほど芸人とラジオが好きなプロデューサーが作り上げた(一つ前のプロデューサーだと思う)、最強の深夜ラジオ枠JUNK、その火曜日を担う番組だ。ちなみにプロデューサーが作り上げた、という表現は、深夜ラジオにおいてはそぐわない。プロデューサーと、その他のスタッフと、出演者、そしてリスナーが作り上げる極上のコンテンツが深夜ラジオだ。聞けば見えてくる。

 

さて、その番組の中で、どれくらい昔だったかは全く覚えていないが、「外は白い雪の夜」の話をしていた。その歌に関して、爆笑問題の二人が熱く語っていたのを聞いた。「今の曲はダメだ、昔の曲はすごい」という論調だった。賛否両論ある意見だ。むしろ否かもしれない。乃木坂46は引くぐらい素敵な歌を歌っている。君の名は希望ってとても素敵な曲だ。アイドルという職業はとても尊敬しているけど。あんなに人を笑顔にできる職業はあまりない。同じ理由で芸人が好きだ。というわけで昔の曲も良いけど今の曲も良いと思っているし聞いたときのシチュエーションで好きになったり嫌いになったりする。

 

 

 

但し吉田拓郎を除く。

 

 

 

100%made of 賛。made from made by吉田拓郎。誤解の無いよう申し上げると、吉田拓郎の歴史もパーソナリティも「外は白い雪の夜」以外の曲もよく知らない。でもこの曲はとても良い。あまりに良い。何より歌詞が良い。

 

 

引用する場合はしっかりと主(自分のブログ)従(引用先)関係を明らかにしつつ、部分的であり、批評目的だったら問題ない、という理解をしている。

ブログ初心者として勇気が必要だ。それでもあえて引用しよう。外に雪が残っている間に、この歌を聞き、歌詞を感じてほしいからだ。

 

 

登場人物は一組のカップル。彼は別れを決意している。二人でよく行った喫茶店。最初に出会った場所だ。喫茶店かどうかは歌詞からは分からないが、きっと喫茶店だ。喫茶店で最初に出会う関係もよく分からないが、そんな時代も、あったでしょう。

 

彼女は彼の決意が分かっていた。きっと別れを切り出される。電話で店の名を聞いたときから分かっていたのだ。彼女はそれでも、きっと何も期待はしていないけど、シャワーを浴びて、喫茶店に向かう。別れを切り出されるのに。今日が彼との最後の日だと分かっていたのに。

 

 

あまりに素敵だ。シンプルだしクラシカルだけど、切なくて良い設定だ。

曲が始まり大人しく席についたと思った賛達が、既にスタンディングオベーションを始めている。否の席はない。いや、否の席なんて用意されていなかったんだ。そして誰もいなくなった。

 

彼女は言う。いや、心の中でつぶやいただけかもしれない。あくまで席についたまま。取り乱したりなんてしない。

 

サヨナラの文字をつくるのに

煙草何本並べればいい 

せめて最後の一本を 

あなた吸うまでいさせてね

 

爆散した。全ての否達が最後の力を爆発力に変えて飛び散り、否の粒子は炭素と化合し温室効果ガスとなって炭素税課税理由へと成り下がった。素敵な歌詞には否を温室効果ガスに変える力がある。

 

彼は思いを吐露する。副流煙とともに吐露する。

 

女はいつでも ふた通りさ

男を縛る強い女と 

男にすがる弱虫と

 

まてまてまてまてまてまてまて。どっちなんだ?彼にとっての彼女は。カッチカチだ。別れを決めた相手はどっちなんだ?カッチカチだ。

 

君は、両方 だったよね

 

賛が歩いた跡には草一本さえ残らない。否達は霧散し、歴史からも消えようとしている。時の為政者が都合の悪い真実を消すように。否達がいた事実すら、否達が消された事実さえ、消される。そして誰もいなくなった。

 

 

この喫茶店に流れる空気は、目に染みる。

副流煙だけのせいじゃない。マスターの流す場違いで時代を超えたBruno Marsのせいだけでもない。今日ここで起こったことに、いや、二人の関係に、どうピリオドをつけるのが正解なんだろう。僕には、残念ながら全く答えが浮かばない。でも彼女は見つけた。いや、見つけていた。いつも通りのことだ。

 

席を立つのは あなたから

後ろ姿を見たいから

いつもあなたの影を踏み

歩いた癖が直らない

 

Bye-bye否。外は白い雪の夜。

Bye-bye否。外は白い雪の夜。

 

ありがとう吉田拓郎。アルバムも聞いてみたい。もっと素敵な曲を求めて。