「ひつまぶしとは旅である」東京でも名古屋でも文学的、数学的にひつまぶしを40950倍美味しく食べる。
エセエリートです。
人には誰でも、人生を変える言葉に出会う瞬間がある。
「ひつまぶしとは旅である」
2010年8月13日TBSラジオJUNKバナナムーンpodcastにおけるバナナマン設楽統の名言
とても素敵な言葉だ。文学的に、素晴らしい響きを持った言葉だと思う。
この名言に加え、数学的にひつまぶしを分析することで、初心者でも40950倍美味しく、ひつまぶしを食べられるようになる。名古屋でも東京でもどこであろうとも、これで最高のひつまぶし体験が約束される。
それでは紹介していこう。なお、かなりの地頭を持った人材には、ぜひ本記事の論理的破綻を指摘してほしい。楽しみにしている。
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これで本当に美味しくひつまぶしを食べられます。 #はてなブログ #うなぎ #ひつまぶし #バナナマン #設楽統
— エセエリ (@eseelite) 2018年3月25日
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ひつまぶしとは?
ひつまぶし(櫃まぶし)とは、ウナギの蒲焼を用いた日本の料理である。津市発祥説、名古屋市発祥説等がある。名古屋めしのひとつ。
蒲焼にしたウナギの身を切り分けた上で、お櫃などに入れたご飯に乗せ(まぶし)たものを、食べる側が茶碗などに取り分けて食べるのが基本的なスタイルであり、これが料理名の由来(由来には異説もあり。後述)となっている。そのまま通常の鰻飯として食べてしまうこともできるが、一般的にワサビや刻み海苔・刻みネギなどの薬味、出汁やお茶などが添えられて提供されるため、それらを食べる側の好みに合わせて取り分けた鰻飯に掛けたり、お茶漬けにすることにより、味の変化を楽しみながら食べることができるようになっている。
ひつまぶしの食べ方(数学的アプローチ)
事前準備
おひつに入ったひつまぶしをしゃもじで十字に切り、4分割する。
4分割したひつまぶしを茶碗によそい、下記に従い味を変えながら食べていく。
1杯目(ファースト)
何も手を加えず、そのまんま食べる。
空腹にドカンとうなぎ、タレの旨味が広がる。
なお、そのまんま食べる、といっても、下記の通り複数の選択肢が存在する点に注意だ。
人間の舌はとても複雑なので、舌のどこに何が接触するかによって、味が変わってくる。
- お寿司のようにうなぎを上、飯を下にする。
- 1の逆
- うなぎ、飯が上下の区別なく完全に混ざった状態
- うなぎのみ
- 飯のみ
茶碗一杯あたりで、5通りのうち、3パターンを試すとしよう。
ここでは、その3パターンの順番については考慮しなくて良いとする。
(うなぎのみで食べた時と飯だけで食べた時の順番を入れ替えても効用は変わらない、とする)
異なる5個の食べ方から異なる3個の食べ方を選ぶ組み合わせ(C=”Combination”を使用して計算)は、
5C3=10通り。
1杯目(ファースト)だけでも、10通りの楽しみ方があることが分かった。
2杯目(セカンド)
薬味(ネギ、わさび、刻みノリなど)を加え、食べる。
1杯に比べ爽やかに食べれられるのが特徴だ。
そして、薬味をどう活用するかは自分次第だ。
異なるn個の薬味から異なるr個の薬味を選ぶ場合、組み合わせを考えるのは素人のやり方だ。
n個の薬味の中からr個の薬味を選ぶ際に、ネギをのせてわさびをのせる場合と、わさびをのせてネギをのせる場合を同一視してはならない。
ファーストからも明らかだが、人間の舌はとても複雑なので、舌のどこに何が接触するかによって、味が変わってくる。
但し、「薬味が上下の区別なく完全に混ざった状態」は、こと薬味においては許されざる行為といえるため、除外する。
ここで使用すべきは、順列(P=“Permutation”を使用して計算)だ。
ネギ、わさび、刻みノリの3つの薬味から3つ選ぶ場合、3P3、つまり3!、3×2=6通りだ。
- ネギ、わさび、刻みノリ
- ネギ、刻みノリ、わさび
- わさび、ネギ、刻みノリ
- わさび、刻みノリ、ネギ
- 刻みノリ、ネギ、わさび
- 刻みノリ、わさび、ネギ
ネギ、わさび、刻みノリの3つの薬味から2つ選ぶ場合、3P2、つまり、3×2=6通りだ。
- ネギ、わさび
- ネギ、刻みノリ
- わさび、ネギ
- わさび、刻みノリ
- 刻みノリ、ネギ
- 刻みノリ、わさび
ネギ、わさび、刻みノリの3つの薬味から1つ選ぶ場合、3P1、つまり、3×1=3通りだ。
- ネギ
- わさび
- 刻みノリ
さぁ、薬味には15通りの楽しみ方があることが分かった。
ここで、やや複雑になるが、安易にファーストの10通りに一度掛け算をしただけで、サードに進んではならない。
セカンドでは、薬味を投入するうなぎと飯の選び方、つまり、ファーストの10通りに対してそれぞれ薬味を投入した場合、を考える必要があるからだ。
茶碗一杯あたりで、15通りのうち、3パターンを試すとしよう。
ここでは、やや判断が難しいが、その3パターンの順番については考慮しなくて良いとする(ネギだけで食べた時と刻みノリだけで食べた時の順番を入れ替えても効用は変わらない、とする)。
つまり、異なる15個の薬味から異なる3つの薬味の組み合わせ(C=”Combination”を使用して計算)を考える。
15C3=455通り。
この455通りに対して、それぞれファーストでの楽しみ方を起点とした樹形図が成り立つ。
その場合、それぞれの場合の数を乗じることで、全ての場合を導き出せる。
ということで、セカンドでは、10(ファースト)×455(セカンド)=4550通りもの楽しみ方があるのだ。
3杯目(サード)
2杯目と同じ動きに加え、その後、ダシを入れる。
お茶漬けのようにサラサラ食べる。まさにひつまぶしの真骨頂、と言っても過言ではない。
ここではダシの量によって変化を楽しむことが、最良であるように思える(うなぎ飯の量は1:1で通常の盛り)。
- 濡らす程度
- うなぎ飯に対し半分程度
- ひたひた
ファースト、セカンドから考えると、4550×3=13650通り。
いよいよ大台を超えた。
4杯目(フォース)
最後に君は、自由を手にすることができる。
フォースでは、ファースト、セカンド、サードから、もう一度味わいたい、自分の好きな食べ方を選ぶ。
- ファースト
- セカンド
- サード
13650×3=40950通り。
幻の5杯目(フィフス)
普通は4杯目で終わりだが、少食な人がいた場合にわけてもらうことで発動する。幻の一手。
ここでも当然ファースト、セカンド、サードから選ぶことになるが、少食な人がいない可能性、自らが少食である可能性、また自らが大盛りを頼みフィフスを発動させる可能性等を考慮し、フィフスは考えないこととする。
よって、ひつまぶしには、40950通りの楽しみ方があるのだ。
1通りしか食べ方を知らなかった君に、40950倍の可能性が示された。
言い換えれば、40950倍ひつまぶしを楽しめるようになった、と表現しても問題ない。
ひつまぶしとは旅である(文学的アプローチ)
さて、バナナマン設楽統によると、ひつまぶしは、旅行と全く同じらしい。
ファーストは、旅行の準備と出発。
セカンドは、目的地への移動。音楽やお菓子(=薬味)で、楽しみを加える。
サードは、旅行のメインの目的(=ダシ茶漬け)。温泉とか、きれいな景色をみる、とか。ひつまぶしは、ある意味ダシに向けた旅行だったのだ。
フォースは、旅行中の思い出を写真やムービーで振り返ることに他ならない。意外と車の中が面白かったな(セカンド)、やっぱりあの温泉が忘れられないな(サード)。
ひつまぶしとは、旅である。
この素敵な言葉を胸に、数学的アプローチを頭に食べるあつた蓬莱軒(まるや、しら河で適宜読み替える)のひつまぶしは、想像するだけでたまらない。
この記事の読者諸賢の旅が、素敵なものになることを祈っている。
May the 1st, 2nd, 3rd and 4th be with you.